全国的な少子高齢化の中、松江市でもいよいよ人口の減少が顕著になってきました。令和二年の出生数は1467人、早ければ令和三年にも1000人以上の減少になることが予想されます。出生数から死亡数を引いた自然増減は、令和二年はマイナス887人、社会減は333人と昨年より減少に転じています。このままでは令和3年9月には20万人を下回る見込みとなっています。
 松江市には島根大学はありますが、企業が望む人材を輩出する学部の人数が少なく、専門性にも欠けます。また専門学校も少なく多くの高校生が広島や東京といった都会地に進学しておりこのことが社会減の大きな原因となっています。また、晩婚化が進み子どもの出生数が大幅に減少してきました。
地域社会を維持するためにも社会変動に対応した政策に切り替える時期が来ています。今までは都市計画による立地計画などを作るにあたっても守りの政策でしたが、これからはまちづくり、定住、雇用、教育といった政策をバラバラに行うのではなく一体に考えていかなくてはならないと思います。そのためにもそれぞれの政策が、お金が無いから出来ない、難しいから出来ないではなく、どうしたら出来るのかしっかりと研究しチャレンジしていかなければなりません。そのためにも今までの松江市の政策、ル−ルの中で変更できるものは変更して新たなまちづくりをしていかなければならないと考えます。

新型コロナ感染症対策
国はコロナウィルス対策として2020年度の第一次補正予算案で約26兆円計上し新型コロナウィルスの影響で企業や個人が打撃受けるなか、国民1人あたり10万円の給付金、持続化給付金の創設、雇用調整助成金の拡充、医療機関への予算などに充てられました。?
第二次補正予算は約32兆円の予算規模という大型の補正予算として組まれ、企業への支援策が強化され融資制度や資金繰り支援、持続化給付金の範囲拡大、家賃支援給付金、地方創成臨時交付金の増額として企業支援のための施策に対する予算が組まれました。
国の?第三次補正予算案は、2021年度予算案とともに動いていくとする「15か月予算」として切れ目のない対策として行っていく方針であり、新たな年度の予算と連動した抱き合わせ予算になるような報道もあり、昨年12月定例会では4月には市長選挙、市議会議員選挙がある中、コロナ対策など空白期間が無いよう、来年度予算編成において切れ目なく執行頂くよう提案したところです。



都市政策における線引き制度の撤廃と新たなル−ルづくり。

私は人口減少対策の手かせ足かせになっているのが松江市の都市計画事業による線引き制度だと考えます。現在、松江圏都市計画において白潟地区と中尾地区の地区計画が提案され合わせて、市街化調整区域の緩和制度見直しが行われています。今までこの都市計画において様々な規制があることにより、松江市に進出したい企業やお店が誘致できないという事情もありました。まちづくり全体を松江市が考え年次的にどのようなまちにしていくのかというビジョンのもと立地計画を立て進めていくべきであったものがやっと始まったという感じがしています。都市計画税などの見直しを考え固定資産税に加算するということも考える時期に来ていると思います。
 県の地方創生も同じですが、県内、市内で同じル−ルで縛って行おうとすると人口集積地と過疎地域、中心市街地と10キロ圏内の調整地域、10キロ以上離れている地域の望んでいる事業の違いが生じてきます。中心市街地では都市機能の充実、調整区域では幹線道路沿いを中心とした生活利便施設の誘致、10キロ以上離れて存在する地域の時間距離短縮と生活圏内での仕事づくり。同じ制度の事業でも地域性を加味した対応を取るだけで事業内容が各段に変わります。

新幹線の誘致
現在山陰新幹線、伯備新幹線など官民挙げて誘致する運動が起きていますが、財源が少ない、地方負担があるということで、中々地域全体で取り組むことができません。私は国鉄民営化前では全て地方負担なしで新幹線事業を行ってきており、現在進行中のリニア中央新幹線も地元負担は無いのだから当然私たちの地域においても地方負担なしのル−ルを作るべきと考えます。地方の人口減少は鉄道が出来たところとそうでないところから始まっており新幹線が開通したのちに加速してきました。コロナ化である今こそ大きな声をあげ届けるべきと考えます。

境港出雲道路の建設
現在松江北道路が都市計画道路認定され、原発特措法の認定を受ける道路として取り組まれつつあります。宍道湖中海圏域60万人の雇用、教育、生活など圏域人口を活かした経済環境をつくるためにもこの高規格道路は必要と考えます。

教育環境の整備
現在多くの企業では高卒の就職要件が少なく、大学や専門学校卒業が就職の条件になっている為、商業・工業・農林高校などの実業高校では進学が増えているのが現状です。しかしながら松江市には専門性を有する大学や専門学校が少なく進学するに当たり多くの高校生が他県に出ていくのが現状です。現在ある大学や専門学校の地元枠の拡大や専門性のある学部の創設、松江市が保有する教育財産(廃校あと)などを有効利用した専門学校の誘致などの支援を行う政策を提案していきたいと思います。

JRや一畑電鉄の鉄道利用の促進のため市内4車線道路での軌道整備
松江市では生活路線としてのJRや一畑電鉄の利用が少なく、市内バス利用も減少傾向にあります。バスの運転手も不足する中、自動運転など将来の公共交通の在り方を考えるためにも4車線道路を使った軌道整備は市内のまちづくり(立地計画)の中でも考えていかなければならないと考えます。

大橋川改修事業に伴う川まちづくり事業の推進
大橋川改修事業も着実に進む中いよいよ中心市街地部分の改修事業に着手されます。現在新大橋架け替え事業に伴う周辺護岸の整備として「川まちづくり事業」が取り組まれています。浸水護岸や人の周遊など水辺空間を活かした整備と周辺(白潟地区)のまちづくりが一体となるよう提案していきたいと考えます。

持続可能な一次産業の支援
半島部の漁業振興については、つくり育てる漁業はもちろん新規の漁業就労による後継者育成に力を入れなければなりません。大敷などの船員確保、漁獲から販売、加工までを行えるよう支援が必要です。そのためにも専門性を持って指導する職員が必要ですが、松江市にはそういった職員が不足しているためその充実が必要と考えます。また、JA・JFにおいても国・県・市の補助事業などをきちんと見極め生産・販売の促進を組合員に指導できる体制整備が必要と考えます。
宍道湖、中海では成果の出ているうなぎやシジミの定期的な放流事業が必要であり、赤貝の養殖などを活かした中海振興についても提案したいと考えます。

民間建設の市営住宅の建設・空き家対策
鹿島町、島根町、美保関町など過疎地域や人口減少が著しい地域に子育て世代が低価格で住める民間建設運営の市営住宅を建設し人口減少に抑制がかけられるよう提案します。松江市では中心市街地に民間が新たに建設するアパ−トを20年間借り上げ定住促進につなげる事業がありましたが建設業者が土地を購入することができず進んでいない現状があります。その事業が人口減少の多い周辺部で展開できればと考えます。また、中心市街地では不動産会社による土地、建物の斡旋もありますが、周辺部では取り扱いが少なく情報が無いのが現状です。空き家情報など誰でも見られる環境整備を提案します。

福祉政策(国保料・介護保険料の抑制)
全国平均で見ても高い介護給付率を抑えていくためにも、公民館活動を通じての社会教育、社会体育事業などの充実が必要と感じています。市全体ということではなく、公民館単位の地域での取り組みをもっと活性化させるよう提案します。松江市ではサービス事業は充実していますが、そのために介護保険料は高止まりしています。国保料・介護保険料を抑制するためにも介護予防事業としての元気老人対策などの取り組みが不足しているように思います。人事を含めた教育委員会と福祉部の連携ができるよう提案します。

港湾漁港の利活用と整備
松江市には七類港(港湾)加賀(漁港)恵曇(漁港)などの県管理・松江市管理の漁港港湾がありますが有効利用が進んでいません。それぞれの港、港湾・漁港の有効利用(船舶係留・流通・朝市)と漁業を含めた地域産業(養殖・特産品開発・販売促進・観光)にどう生かせるか研究するよう提案していきます。







 ■庁舎建設についての考え方

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 ■新型コロナウィルス対策について

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